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著者:Mark Bisanzo and Kurt Eifling
翻訳:井上敦人(東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
救急医療従事者は,日常的に皮膚・軟部組織の膿瘍を治療している.皮膚の膿瘍の評価と治療について,切開・排膿のテクニック,抗菌薬を使用するタイミング等を解説する.
 
キーワード
膿瘍
蜂窩織炎
市中感染型MRSA
切開排膿
膿疱

臨床像  
    膿瘍は,皮膚の局所的な疼痛,腫脹,発赤を呈する.患者は,軽度の外傷(異物混入や小さな皮膚の傷等)の病歴がある場合とない場合がある.患部は圧痛,熱感,硬結を認め,触診で波動を認めることも多い.周囲に蜂窩織炎やリンパ管炎を伴うこともあり,重症例では発熱もみられる.膿瘍が皮膚表面に近い場合は,皮膚が菲薄化して膿点となる.最終的には膿が破れて自然排出されることもある.市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の出現により,中心部または直下に黒色壊死領域が存在することがあり,患者はしばしば誤って「クモに咬まれた」と誤解することがある.これらの膿瘍は一般に極度の圧痛と炎症を伴う.
     
    膿疱は発赤と硬結を伴う圧痛のある混濁した小水疱として出現して,時に上行性リンパ管炎の原因となる.
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