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著者:Mark Bisanzo and Kurt Eifling
翻訳:伊丹和喜(東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
救急医療従事者は,虫刺されによる皮膚科的影響をケアすることが多い.トコジラミやシラミ等の一般的な寄生虫感染症や,スズメバチ,ハチ,毛虫等の偶発的な急性曝露の評価と治療方法について説明する.
 
キーワード
節足動物咬傷
トコジラミ
サシバエ
毛虫
ツツガムシ咬傷
ジエチルトルアミド
ノミ
膜翅目
虫刺され
虫除け
サシガメ
シラミ
蚊咬傷
ペルメトリン
ピカリジン
猫毛虫
刺傷

臨床像  
    虫咬傷や昆虫咬傷の患者は,かゆみ,二次感染,伝染病や寄生虫等の二次的影響に対する不安等から,医療機関を受診する.
     
    皮膚病変は一般に,単一または複数の掻痒性の膨疹または丘疹からなり,掻破による擦過傷(164.1)を含むことがある.
     
    蚊に刺されることが最も多いのは,夏に蚊の多い環境(164.2)で皮膚が露出した部分である.その他のサシバエには,ユスリカ,ウマバエ,シカハエ,ブユ等がある.
     
    熱帯や温帯の気候,あらゆる社会経済的階層で,トコジラミは,犠牲者がベッドに入った際に,隠れているところから出てくる(164.3).咬まれても痛みはなく,シラミとは異なり,トコジラミは食後も体に残らない.通常,咬み痕は複数あり,不規則な線状になることもある.形成される膨疹や丘疹の中心には小さな出血点(図164.4)がある.傷口からにじみ出た血は,ベッドシーツに斑点として見えることがある.水疱形成を伴うこともある.近年,米国でトコジラミが明らかに増加している.一見衛生的な環境でも何ヵ月も餌がなくても生き延びる可能性があるため,避けることは難しい.頻繁に入れ替わりのある住居(避難所,ユースホステル等)を避けることで,曝露のリスクを軽減できる可能性がある.予防には,ペルメトリンをスプレーした寝具やシーツが有効な場合がある.
     
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