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著者:Laurel B. Plante and Stephen J. Skinner
翻訳:丹野翔五(一宮西病院 総合救急部救急科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
尿閉は,排尿後の残尿量が200 mLを超えることを特徴とする著しく不快な状態であり,速やかな膀胱減圧によって治療される.尿閉の原因は多岐にわたるが,原因検索よりも尿道カテーテル留置を優先する.
 
キーワード
急性尿閉
自動膀胱容量計測装置
良性前立腺肥大症
膀胱減圧
膀胱腫瘤
チーマンカテーテル
尿流減少
膀胱拡張
フォーリーカテーテル
水腎症
水尿管症
不完全排尿
溢流性尿失禁
経皮的恥骨上カテーテル法
閉塞解除後利尿
腹圧性尿失禁
恥骨上カテーテル
尿道カテーテル
尿閉
尿意

臨床像  
    尿閉は,救急外来で遭遇する一般的な問題である.急性尿閉(acute urinary retention:AUR)では,突然自発的に排尿できなくなるため病院を受診する.
     
    患者は通常男性であり,何時間も排尿できずに,鈍い下腹部の不快感や痛みが増し,尿意を訴えることがある.高度な下腹部痛を呈することもある.排尿の躊躇,残尿感,尿流の中断や減少,排尿のために力むこと等も閉塞の代表的な症状である.閉塞に伴って側腹部痛が生じ,水尿管症や水腎症に至ることがある.
     
    高齢者や衰弱した患者では,無症状の場合もあれば,1回尿量が少ない頻尿,溢流性または腹圧性尿失禁等を伴う漠然とした不快感を示す場合もある.
     
    恥骨結合と臍の間に硬く膨張した膀胱が触知できることが多いが,これは体型によって不明瞭になることがある.直腸診では,前立腺の肥大や圧痛,または腫瘍を疑う所見等が明らかになることがあるが,触診による大きさと硬さが正常であっても尿道閉塞の原因となりうる.
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