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Part 9 > 第106章 伸筋腱剝離—末節骨(マレット変形または槌指)

著者:Katherine Dolbec and Joe Ravera
翻訳:冨永聡(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
伸筋腱剝離損傷(Mallet finger)は,一般的に指先への直接打撃の結果として発症する.フットボールやバスケットボール等の球技で発症しやすい.指は遠位指節間関節(distal inter phalangeal:DIP関節)で屈曲した状態となり能動的に伸展させることができない.「伸筋腱断裂」と「伸筋腱付着部の剝離骨折」のどちらでも起こるため鑑別のためにX線検査が必要である.初期治療は保存療法であり,8週間の伸展位での固定を行う.複雑な骨折や保存的治療が失敗した場合は,外科的固定が必要となる.
 
キーワード
剝離骨折
野球指
慢性的な槌指
遠位指節間(DIP)関節
末節骨伸筋腱剝離
ドロップフィンガー
エクステンション(進展位)スプリント
槌指
MEALS副子
STAX伸展副子
厳密な伸展
外科的固定
熱可塑性スプリント

臨床像  
    変形を伴う指先の損傷を訴えて患者は来院する.指先にボールが当たったり,静止した物体にぶつかったりしたとき等に,遠位指節間(DIP)関節が屈曲位となり,遠位指節骨の基部の背面に痛みと圧痛が生じる.この損傷は,比較的軽微な外傷(暗闇でライトのスイッチに手を伸ばしている間に指をぶつける等)で発症することもあれば,指の背面に直接打撃を受けた結果として発症することもある.DIP関節上の腫脹や皮下出血を伴う場合と伴わない場合がある.指を安静にしているか伸展位で保持しようとしても,損傷したDIP関節は軽度または中等度の屈曲位のままである(図106.1).
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