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著者:Katherine Dolbec and Joe Ravera
翻訳:加藤千紘(藤田医科大学病院 救急総合内科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
足首の捻挫は,一般的には歩行中やジャンプの着地時に滑って起こり,特にスポーツ活動中によくみられる.最初の診察では,靱帯の安定性を評価するが疼痛や関節液貯留のため難しいことがある.また,合併する損傷がないかどうか膝から足部までの下肢をすべて評価する.Ottawa足関節ルールをクリアできない場合は,X線写真が適応となる.高位足関節捻挫や遠位脛腓靱帯結合損傷では,異なる管理が必要となるため,臨床医は捻挫している靱帯を特定するよう努めるべきである.安定した一般的な足関節捻挫(グレードIおよびII)の場合,患者には短期間,固有受容感覚を保つための装具と松葉杖を使用させるが,早期のリハビリテーションと許容範囲内での早期のリハビリが推奨される.足首の高位足関節捻挫またはグレードIII(不安定)の足関節捻挫の場合,短いシーネで固定し免荷をした状態で,整形外科に紹介しなければならない.
 
キーワード
足首の変色
足首の損傷
足首の痛み
足首の捻挫
足首の腫れ
足首の圧痛
前方引き出しテスト
前距腓骨靱帯
ATFL
第5中足骨の基部
ベッドサイド超音波
三角靱帯
早期荷重
外反損傷
腓骨頭骨折
I度捻挫
II度捻挫
III度捻挫
高位足関節捻挫
内反損傷
外果
低位足関節捻挫
メゾヌーブ骨折
内果
軽度の捻挫
中等度の捻挫
オタワ足首ルール
腓骨筋腱脱臼
Salter-Harris Type I骨折
RICEの原則
重度の低位足関節捻挫
スクイーズ試験
脛腓靱帯
脛腓靱帯損傷
距骨傾斜試験
捻れた足首

臨床像  
    足関節捻挫患者のほとんどは内反で受傷し,外反での受傷はそれほど一般的ではない.内反での受傷が足関節捻挫の85%を占める.患者は「縁石を踏み外した」,「穴に足がはまった」と説明することがある.スポーツ関連の受傷では,ジャンプして他選手の足の上に着地してしまい,足関節が内反や回外して起こることがしばしばある.受傷時に「ポン」や「パキッ」といった感覚があり,即座に機能が失われた場合,靱帯の断裂が疑われる.受傷して1時間以内に重度の腫脹があれば,断裂した靱帯の断端からの出血が疑われる.体はすぐに反応し,受傷後数日間は炎症反応によって腫脹,熱感,疼痛,こわばりを生じる.
     
    患者は受傷後すぐ,または数日以内に,疼痛,腫脹,きちんと歩行できないと訴えることがある.通常,外果の周囲,特に前方に圧痛があるが,これは足関節を回内したとき,前距腓靱帯(ATFL)が最初に断裂するためである.通常,受傷後最初の数時間の痛みは受傷部位に限局するが,数日間で広がっていく.初期の炎症反応が消失したところで,慎重な触診によってどの靱帯が最も損傷を受けた可能性が高いかを確認していく.
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