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著者:Laurel B. Plante and Stephen J. Skinner
翻訳:安藤裕貴(一宮西病院 総合救急部救急科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
片側の精巣痛を訴える患者の診察,評価,管理について,特に精巣捻転の除外に留意して説明する.精巣上体炎と精巣捻転の治療法について詳しく解説する.
 
キーワード
虫垂精巣
青いドットサイン
化学性精巣上体炎
慢性精巣上体炎
完全捻転
精巣挙筋反射
捻転
精巣上体膿瘍
精巣上体
精巣上体炎
不完全捻転
断続捻転
正常の位置
精巣炎
プレン徴候
陰嚢痛
精巣カラードップラー超音波検査
精巣温存率
精巣の圧痛
精巣捻転
精巣虫垂捻転
一過性捻転
片側陰嚢痛

臨床像  
    患者は小児期,思春期,成人の男性で,鈍痛から中等度の強さで片側の陰嚢痛を訴える.症状は数時間から数日かけて徐々に進行し,同側の下腹部や側腹部に放散することがある.成人または思春期の男性では,病歴聴取により最近の尿路感染症,尿道炎,前立腺炎,前立腺摘出術(細菌の侵入を許す),重いものを持ち上げたときの緊張,膀胱充満状態での性行為(尿の逆流を起こす)といったことが明らかになる場合がある.フォーリーカテーテルの留置,間欠導尿カテーテル,その他の尿路器具の使用は,感染や精巣上体炎を起こしやすくなる.アミオダロン等の薬剤も精巣上体炎(化学的精巣上体炎)の原因となることがあり,この場合は精巣上体の頭部のみが侵される.片側の陰嚢痛以外の症状としては発熱や尿意切迫感,頻尿が出ることがあるが,嘔気は比較的珍しい.
     
    精巣上体(精巣の後外側に位置する)には圧痛,腫脹,熱感があり,弾性があり圧痛のない精巣と明確に区別するのは困難となる.時間の経過とともに,炎症は精索に波及し,陰嚢全体に及ぶようになる.さらに,精巣の圧痛を伴うようになり,前立腺炎や膀胱炎を併発することがある.そのため,直腸診を行うことによって,強い圧痛のあるやわらかい前立腺に触れることがある.
     
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