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著者:Daniel Ackil and Nicholas J. Koch
翻訳:大澤亮匡(湘南鎌倉総合病院 救急科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
急性期医療における便秘の初期評価と管理,診断,過敏性腸症候群と疝痛の初期管理について説明する.
 
キーワード
腹痛
腹部膨満感
セリアック病
セリアックスプルー
コリック
コリックの乳児
便秘
毛髪による指のターニケット
摘便
浣腸
宿便
機能性便秘
グライプウォーター
硬い便
甲状腺機能低下症
IBS
泣き止まない
乳児コリック
過敏性腸症候群
下剤
ペレット状便

臨床像  
    機能性便秘の患者は,腹痛や腹部膨満感を主訴に来院することが多い.多くの場合,便通が少ないこと,排便時のいきみ,残便,硬い便や小さな便,肛門部の詰まり感を訴え,また排便を可能にするための摘便を求めて受診する.
     
    過敏性腸症候群(IBS)の患者は腹痛や不快感を訴え,排便の形態や頻度が変化する.便秘(1週間に3回未満の排便),下痢(1日に3回以上の排便),または便秘と下痢が交互に起こる.いつもではないが,痛みは排便によって軽減することが多い.
     
    疝痛を訴える6週以降の乳児は,1日3時間以上,週に3日以上,3週間以上続く,あやすことのできない啼泣で保護者と受診する.これらの乳児は十分な食事を与えられており,それ以外は健康である.
     
    いずれの場合も,先述の不快感に嘔気や嘔吐を伴うことはまれである.また,典型的徴候として発熱,食欲不振,体重減少は認めず,夜間に症状で覚醒することはまれである.
     
    身体診察上は一般的に問題なく,バイタルサインは正常であり,黄疸,圧痛,腫瘤,臓器肥大,直腸出血,その他の異常はなく,腹痛の発作の合間にも具合が悪そうに見えない.一部の患者は,仏痛時に軽度の頻脈や頻呼吸等のバイタルサインの異常を示すことがあり,診察ではわずかな圧痛を示すことがあるが,反跳痛や筋性防御を認めることはない.
     
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