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著者:Katherine Dolbec and Joe Ravera
翻訳:加藤秀隆(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
急性の痛風は結晶沈着によって引き起こされる痛みを伴う関節炎である.一般的に40~60代で罹患する.どの関節にも発症しえるが,古典的には第1趾の中足趾節間(MTP)関節炎として描写される(足部痛風”Podagra”).鑑別疾患には化膿性関節炎があり,初回発作時やred flag sign(発熱等)がある場合は関節穿刺が必要となる場合がある.鎮痛薬の選択肢としては,NSAIDsやコルチコステロイド(経口または筋注のいずれか),コルヒチン,重症例では麻薬性鎮痛薬でさえ挙げられる.繰り返す発作に対しては,尿酸を減少させる生活習慣の改善や薬物療法を考慮すべきである.
 
キーワード
急性痛風性関節炎
関節穿刺
ピロリン酸カルシウム二水和物の結晶
結晶性関節症
第1中足趾節間(MTP)関節
痛風
高尿酸血症
炎症性関節炎
第1趾の中足趾節間(MTP)関節
単関節炎
単関節の発作
キジ狩りのつま先
足部痛風“Podagra”
血清尿酸値
強い負の複屈折性を示す結晶
痛風結節の沈着物
痛風結節
尿酸塩結晶
尿酸

臨床像  
    患者は激しい痛みを伴う急性の単関節炎を発症する.多くの場合深夜に発症するが,軽度の外傷を負ってから数時間後に発症することもある.急性痛風性関節炎の初回発作は,通常,男性では40~60歳の間に,女性では60歳以降に発生する.
     
    どの関節にも生じる可能性があるが,最も一般的なのは第1趾の中足趾節間(MTP)関節である(足部痛風“Podagra”).足関節,膝関節,足根関節等,他の下肢関節もよく侵される.関節は発赤,腫脹,熱感を認め,触れたり動かしたりすると激しい疼痛が誘発される.皮膚表面の感度が高まり,ベッドシーツが触れる等のわずかな刺激でも疼痛が誘発される.通常,発熱,発疹やその他の全身症状はないが,微熱,白血球増加,赤血球沈降速度の上昇を認めることがある.
     
    患者には,肥満,中等度から重度のアルコール摂取(特にビール),高血圧,糖尿病,痛風の家族歴,腎機能障害等,痛風発症リスクを高める素因があることがある.サイアザイド系利尿薬,低用量アスピリン,結核治療薬(ピラジナミドとエタンブトール)等の特定の薬剤も痛風を促進しうる.
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