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著者:Daniel Wolfson and Nathaniel Moore
翻訳:大塚哲也(飯塚病院 集中治療科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
口腔カンジダ症(鵞口瘡)について概説する.
患者は,乳幼児か,口腔内不衛生,糖尿病,血液悪性腫瘍,免疫不全等の背景疾患がある,あるいは抗菌薬,細胞傷害性抗がん剤,ステロイドの投与を受けている等のリスクファクターをもつ高齢者であることが多い.軽症の場合は,ナイスタチン懸濁液の外用で治療が可能である一方で,重症例では,フルコナゾールの経口投与を行う必要がある.鵞口瘡はHIV感染の最初の徴候である可能性がある.
 
キーワード
口角炎
カンジダ
口腔カンジダ症
偽菌糸(仮性菌糸)
口の痛み
鵞口瘡
酵母感染症

臨床像  
    口腔内不衛生,糖尿病,血液悪性腫瘍,免疫不全等の背景疾患や,抗菌薬,細胞傷害性抗がん剤,ステロイドの投与を受けていること等がリスクファクターとして挙げられる.成人では,前述のようなリスクファクターを有する高齢者が口腔内の痛みや,辛い物,酸味の強い物を食べた際の口腔内の知覚過敏を訴えることが診断のきっかけになることが多い.乳幼児においては,子どもの口腔内に白斑があることに親が気づくことで疑われる.身体診察では,無痛性の白斑が口腔粘膜,舌に見られる.この白斑は綿棒で容易に拭き取ることができるが,その下には紅斑が残存し,そこからの出血が見られることもある.口腔内全体に暗赤色の強い炎症所見が見られる場合もある(図53.1を参照).
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