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著者:Katie M. Wells and Deborah Governale
翻訳:後藤縁(名古屋掖済会病院 救急科)
監訳:渡瀬剛人(藤田医科大学病院 救急医学・総合内科学講座)
 
概要
咽頭炎の患者は通常,3つの臨床カテゴリーに分類される.すなわち,溶連菌性咽頭炎らしい症状の患者,明らかにウイルス性疾患らしい患者,そして両方の症状がある患者である.この診断を支援するためのスコアリングシステムが開発されている.
 
咽頭炎の原因として,頻度は低いが留意すべきものに,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の初感染,ジフテリアの他,胃食道逆流症,後鼻漏,甲状腺炎,アレルギー,異物等の非感染性の原因がある.
 
治療は通常対症療法だが,抗生物質が必要な場合もある.
 
キーワード
細菌性咽頭炎
センタースコアリングシステム
ジフテリア
口蓋垂浮腫
GAS
淋菌性咽頭炎
A群溶連菌感染症
高リスク群
川崎病
低リスク群
マックアイザックスコアリングシステム
中リスク群
単核球症
モノスポットテスト
口蓋点状出血
扁桃周囲膿瘍
咽頭紅斑
咽頭滲出液
咽頭炎
迅速連鎖球菌検査
咽後膿瘍
猩紅熱
咽喉痛
圧痛のある前頸部リンパ節
ウイルス性咽頭炎

臨床像  
    細菌性咽頭炎の患者は,嚥下によって増悪する急性発症の咽頭痛を訴える.通常,以下のような症状が突然生じる:発熱,咽頭の発赤,口蓋垂の浮腫,口蓋の点状出血(39.1),化膿性の黄色,灰色,白色の化膿性で斑状の滲出物,圧痛を伴う前頸部リンパ節腫脹,頭痛.咳はない.3歳未満の小児は,鼻感冒を発症することが多く,滲出性咽頭炎になる可能性は低い.
     
    ウイルス感染症は典型的に,結膜炎,鼻閉,嗄声,咳,軟口蓋のアフタ性潰瘍,筋肉痛等の症状を伴う.咽頭の外観は,細菌感染とウイルス感染のいずれにも見える場合がある(39.2).ウイルス性咽頭炎の小児は,口呼吸,嘔吐,腹痛,下痢を呈することがある.
     
    嚥下時の痛み(嚥下痛)と嚥下困難を鑑別することは有用である.後者は閉塞や筋肉の異常な運動によって引き起こされる可能性が高い.
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