著者:Barry B. Phillips and Tyler J. Brolin
翻訳:美舩泰(神戸大学大学院医学研究科・整形外科),乾淳幸(神戸大学大学院医学研究科・整形外科)
編集:黒田良祐(神戸大学大学院医学研究科・整形外科)
上肢の診断的および外科的関節鏡手術は,外科医が関節鏡に習熟し,適切な器具が開発されるにつれて,一般的になってきた.手術を成功させ合併症を最小限にするためには,各関節の解剖,疾患,関節鏡的変化,および病理学的所見についての十分な知識が不可欠である.この章では,関節鏡治療の適応,患者の準備,ポータル作成部の解剖,関節鏡に特有な手技,ならびに肩関節,肩鎖関節,および肘関節の関節鏡手術後の合併症について考察する.