著者:David L. Cannon
翻訳:池口良輔(京都大学医学部附属病院リハビリテーション科)
編集:岩崎倫政(北海道大学大学院医学研究院整形外科学)
手は人体の中で最も複雑で多様な構造である.手と手首は27個の骨からできており,毎日のさまざまな作業に必要なさまざまな肢位をとるために,30以上の筋肉と,多くの靱帯と腱を必要とする.手の機能の複雑さは,それを司る脳の大きさに反映されている.手のいずれかの部分の損傷または機能障害は,重大な障害を引き起こす可能性がある.生活のあらゆる面で手が重要であるため,外科医は正しい診断を行い,適切な治療を行い,適切かつ必要な処置を行うことが不可欠である.