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Part 12 > Chapter 41 脊椎の骨折,脱臼,骨折-脱臼

著者:Keith D. Williams
翻訳:町野正明(名古屋大学大学院医学系研究科・整形外科学)
編集:今釜史郎(名古屋大学大学院医学系研究科・整形外科学)
 
多くの因子が,脊柱および脊髄の損傷を有する患者の評価および治療を困難にしている.損傷の早期発見,神経徴候悪化の予防,初期医学的管理の最適化,診断評価の正確な解釈と適切な根治的治療を遂行することが最も重要な責務である.
 
頚椎は機能的に脊椎の最も重要な部位である.複雑な解剖学的構造,脊椎生体力学と外傷機序が,頚椎の評価を最も困難にさせている.各領域での注意深い評価が必要である.多くの臨床医を正しい方針に導く決定的なレベルIまたはIIのエビデンス研究は存在せず,誤った指針は患者に壊滅的な結果をもたらす可能性がある.脊髄損傷のリスクがある重篤な外傷患者にしばしばみられる併存する他損傷および基礎疾患は,評価をさらに難しくする.利用できる最良のエビデンスに基づく整然としたアプローチは,患者に最適な転帰をもたらす.
 
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