60歳男性における環指の槌指骨折.A,関節面の50%以上に及ぶ骨片を示す術前単純X線写真.B,術中のCアーム正面像.改良した2本の伸展ブロック法を使用,2本のブロック用鋼線を2 mm離して平行に刺入する.2本の平行なブロック鋼線が軸位面で背側骨片の回旋を防いでいることに注意(黄色の矢印).赤い円:背側骨片.C,牽引および背側への移動を伴う非観血的整復の試行を示す術中Cアーム側面像.赤色矢印は背側骨片の矢状面における背側への回旋を示す.D,1.1 mmのKirschner鋼線を用いて背側骨片に背側から対向力をかける.E,背側骨片に背側から対向力を加えることにより,末節の牽引と背側移動させて解剖学的整復を得た.赤矢印は掌側からの圧力,黄矢印はKirschner鋼線による背側からの対向力を示す.F,背側骨片が大きいため背側からの対向力に使用したKirschner鋼線を骨片に挿入し固定した.G,術後正面X線写真.H,術後側面X線写真.掌側アルミニウム装具により遠位指節間関節を固定し,鋼線を保護し,伸筋の動きを制限する.